1月7日0時についに日本で公開され、Twitterのトレンドに乗りまくるなどバズり散らかしている「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」。
昨年12月21日に試写会で1回目を、今年1月8日にIMAXで2回目を観た筆者が本作の見どころなどを含めて感想を語ります!
※本記事は「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の重大なネタバレを含みます。本作を未鑑賞の方はくれぐれもご注意ください。
本記事の内容
- 「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」のあらすじ
- 「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の総合評価
- 「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の見どころ
- 「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の好きなシーン
- 「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」はこんな人におすすめ
それではまいります!
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」のあらすじ
ピーターがスパイダーマンだという記憶を世界から消す為に、危険な呪文を唱えたドクター・ストレンジ。
その結果、このユニバースに、ドック・オク、グリーン・ゴブリン、エレクトロ、サンドマン、リザードといった強敵たちを呼び寄せてしまう。マルチバースが現実のものとなってしまったのだ。
彼らがこのユニバースに同時に存在することだけでもすでに危険な状況に。ストレンジは、ピーター、MJ、ネッドに協力を求め、彼らを各々のユニバースに戻そうと試みるが、次々とスパイダーマンに襲い掛かるヴィラン達。その脅威は、恋人のMJ、親友のネッド、さらにはメイ叔母さんにまで。
最大の危機に晒された、ピーター。このユニバースを守り、愛する人達を守る為に、彼に突き付けられた<選択>とはーーー
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の総合評価
筆者による今作の総合評価はずばり・・・
です!!!
個人的にはエンドゲームを超えました。それほどの衝撃と感動が今作にはあふれています。
正直エンドゲームを超える作品は向こう10年はないだろうなぁと思っていたので、エンドゲームからたった2年半で「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」を作り上げたマーベルスタジオには足を向けて寝られませんね・・・。
エレクトロがイメチェンしていてマックスというよりはただのジェイミー・フォックスだったり、サンドマンとリザードは過去作では死んでいないので対立する理由がよく分からないといった都合のいい部分はありますが、そんなのは目をつむりましょう!
ファンの妄想をすべて詰めこんだかのような展開をたった2時間半にまとめた今作に、否定的な意見を述べるファンはいないのではないでしょうか。

スパイダーマン好き、MCU好き以外にも観てもらいたい、これまでの映画の歴史を変えた作品だと感じました。
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の見どころ
今作の上映時間は2時間30分ですがとあるシーンを境に流れが大きく変わります。(このシーンについては後述します。)
序盤に出てくるデアデビルことマット・マードックもかなり衝撃的なのですが、その印象が薄れてしまうほどにそこからは衝撃の連続で、あっという間に時間が経っていきました。
個人的にインパクトの大きかった今作の見どころは以下のシーン。
- 歴代スパイダーマン集結
- アンドリューピーターによるMJ救出
- メイ叔母さんの「大いなる力には大いなる責任が伴う」
- グリーン・ゴブリン役、ウィレム・デフォーの演技
歴代スパイダーマン集結
今作ではなんと過去作であるサム・ライミ版スパイダーマンからトビー・マグワイアが、マーク・ウェブ版アメイジング・スパイダーマンからアンドリュー・ガーフィールドがそれぞれのユニバースのピーター・パーカーとして出演します!
元々噂やリークはあったものの本人達が否定していたので出演しない可能性もあれば、出演したとしても最後の戦いで助っ人的にチョロっとだけと予想していたので、中盤からガッツリ物語に絡んできたのは驚きました。

アンドリューピーターがマスクを脱いだ時の劇場のどよめきといったらそりゃもうすごかったです!
3人の共演で特に興奮したのがラストバトルでの1シーン。
「ムズムズ(スパイダーセンス)を信じて戦おう」と決めてからのアンドリューピーターの「I love you guys!」に2人が困惑しながらも「Thank you!」と応え、3人で満月をバックに自由の女神をスイングするシーンは圧巻でした。
まるで自分が4人目のスパイダーマンになったかと錯覚するほどのカメラワークは、ぜひIMAXで体感してもらいたいですね。
アンドリューピーターによるMJ救出
今作を観た全ての人がこのシーンに興奮&感動したのではないでしょうか。
MJの落下シーンは予告にもありましたが、最初に飛び出し手を差し伸べたトムピーターはゴブリンのグライダーに弾き飛ばされ、一瞬ヒヤッとさせてからのアンドリューピーターによるMJ救出は見事でした。

アンドリューピーターはアメイジング・スパイダーマン2で同じようなシチュエーションで恋人のグウェンを失っているんですよね・・・。
そこで多くのファンにはMJを助けるのはアンドリューピーターであって欲しいという願いがあり、製作側がそれを叶えてくれる結果となりました。
救出後のMJに逆に「大丈夫・・・?」と心配されるアンドリューピーターの「あの時は助けられなかったけど今度は助けられた」という、哀しみと安堵が入り混じった表情には多くの観客が胸を打たれたことでしょう!
メイ叔母さんの「大いなる力には大いなる責任が伴う」
スパイダーマンシリーズ屈指の名台詞である「大いなる力には大いなる責任が伴う」という言葉は、今作ではメイ叔母さんによってピーターに伝えられました。
ピーターとゴブリンの戦いに巻き込まれたメイ叔母さんは、ゴブリンのグライダーにモロに襲われてしまいます。
即死してもおかしくないレベルの衝撃にも関わらず、自分のせいで事態が悪化したことを後悔するピーターに、メイ叔母さんはこの台詞を伝えます。
この時は完全に一命を取り留めたものと思って安心してしまったので、その後「息を整えさせて」と言いながらピーターの腕の中で絶命するメイ叔母さんの姿は、涙なしでは見られませんでした・・・。

急いで駆けつけたハッピーの、遠目に2人の姿を見つけては瞬時に全てを察したような表情にまたも胸を打たれます。
その後のトビーピーターとアンドリューピーターによる、同じように最愛の人を亡くしながらも敵を討ち、それでも心が晴れるまで長い時間がかかったという説得に、一度は諦めかけたトムピーターがメイ叔母さんの意思を受け継いで当初の目的を遂行すると決めたシーンも目頭が熱くなりましたね!
ストレンジの箱のスイッチを押そうとするピーターに「それでいいの・・・?」と言わんばかりのMJの表情も秀逸でした。
グリーン・ゴブリン役、ウィレム・デフォーの演技
スパイダーマンの宿敵であるグリーン・ゴブリンも、当時の俳優であるウィレム・デフォー本人が演じました。
数々の映画で活躍するウィレム・デフォーの演技力は今作でも異彩を放っていましたね!
ウィレム・デフォーが演じるノーマン・オズボーンというキャラクターは肉体を強化するという自身の研究が失敗し、凶悪な別の人格であるグリーン・ゴブリンに支配されています。
ゴブリンになった時の表情はまさに鬼気迫る迫力で、ピーターに殴られながらも笑いながら反撃してくるシーンは狂気で満ち溢れていました。
かつてはミステリオのドローン攻撃に追い込まれたピーターでしたが今作ではそれ以上に追い込まれ、挙げ句の果てにはメイ叔母さんまで殺されてしまいます。
そんなピーターの姿に、観客の心も折れる寸前だったに違いありません。

メイ叔母さんに向かってパンプキンボムを投げる時のゴブリンの表情には、思わず背筋がゾッとしました・・・。
ちなみに冒頭に述べた「とあるシーン」というのはピーターがヴィラン達を治療しているところで、ゴブリンの狂気に対してスパイダーセンスが反応するシーンです。
ドクター・オクトパスの治療が完了し、物語がいい方向に進むかと思わせてからのあの異様な空気は今思い出しても寒気がします・・・。
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」の好きなシーン
今作もMCUならではの、くすっと笑えるシーンやうるっと感動するシーンが盛りだくさんです。
筆者が個人的に笑った、グッときたのは以下のシーン。
- ドーナツを盗むノーマン・オズボーン
- ミラー・ディメンションでの戦い
- アベンジャーズに対するリアクション
- コーヒーカップとレゴのパルパティーン
ドーナツを盗むノーマン・オズボーン
エレクトロとサンドマンをサンクタムに送ったのち、メイ叔母さんの連絡を受けて急遽駆けつけるピーター。そこにはノーマン・オズボーンもいるのですが他のヴィランのように戦いにはならず、ピーターは拍子抜けしてしまいます。
元の世界に送り返すと言うピーターに「あの人は心に問題を抱えている。そのまま返していいの?」と諭すメイ叔母さん。
ヒソヒソと話す2人の奥にノーマンは映っているのですが、隙を見てドーナツを2個ポケットに忍ばせていますw
ひょっとするとウィレム・デフォーのアドリブなのかもしれませんが、シリアスな場面とコミカルな動きのギャップに思わずクスリと笑ってしまいましたw

MCUはこういったシリアスとコミカルのバランスがちょうどよく、観ていて飽きませんね!
ミラー・ディメンションでの戦い
今作ではてっきりストレンジの魔術が失敗してマルチバースを舞台に物語が展開するものと思っていました。
しかし予告にもあったミラー・ディメンションでの戦いはヴィランをすぐに送り返すべきだというストレンジと、送り返す前に治療すべきだというピーターの箱の奪い合いによるものだったんですね。

ドクター・ストレンジの単独作でもあったようにミラー・ディメンションの映像美は凄まじく、IMAXでの迫力は満点でした!
やはりストレンジの魔術は強力で、ポータルの落下地獄にハメられてピーターは捕まり箱を取り上げられます。
しかしミラー・ディメンションの幾何学構造に気付いたピーターは何やら公式を口ずさみながら「魔術に勝るのは数学だ!」と言い放ち、ストレンジを見事にウェブでがんじがらめに。
箱と一緒にポータルを出現させるリングを奪い、サンクタムに戻ったピーターを「ストレンジに勝った!」と自分のことのように興奮するネッドに思わず共感しましたw
アベンジャーズに対するリアクション
今作でのラストバトル、連携がうまくいかないスパイダーマン3人は戦いの最中に作戦会議を行います。
連携がうまくいかないのはチームで戦った経験がないからだというトビーピーターとアンドリューピーターに「僕はある!アベンジャーズにいたから!」とやや自慢気に話すトムピーター。
しかし2人の世界にはアベンジャーズは存在しないようで、「アベンジャーズ?すごいや!でもなにそれ?」というトビーピーターと、「バンドでもやってるの?」というアンドリューピーターの反応が笑いを誘いましたw
その後は先ほど紹介した3人でのスイングのシーンになるのですが、ラストバトルというシリアスな場面の中でのコミカルなやりとりから、誰もが熱くなる躍動感あるカメラワークに心は興奮しっぱなしです。

ある意味孤独がテーマのスパイダーマンが、スパイダーセンスで連携しながら治療デバイスをリレーしていくのもカッコ良かったですね!
コーヒーカップとレゴのパルパティーン
今作のラストシーン。
ピーターに関する記憶がなくなったMJとネッドに会いに、MJが働くコーヒーショップに訪れるピーター。伝える内容を事前にメモにしていたピーターでしたが、会話の途中でMJの額の傷に気付きます。
自分がスパイダーマンであることを知ればまた2人を危険に晒すと悟り、結局ピーターは2人と別れる道を選びました。
心機一転、新しいアパートに引っ越したピーターはそこでも警察の無線を盗聴し、親愛なる隣人としてスパイダーマンの活動を再開します。
ピーターが飛び出した窓際にはMJから受け取ったコーヒーカップと、かつてネッドと一緒に完成させたレゴのパルパティーンが置いありました。

それを見たときに、2人とのこれまでの思い出が蘇って涙が止まりませんでした・・・(泣)
今作でトビーピーターはゴブリンを助け、アンドリューピーターはMJを救出し、ヴィランたちも本来の自分を取り戻しています。
しかしただ1人、トムピーターだけが自己犠牲によって孤独になる道を選ばざるを得なかったんですよね。
その姿はエンドゲームで自分の命と引き換えに全宇宙を救ったトニーと重なりました。
製作を予定している新しい3部作では、トムピーターが救わられる話であって欲しいと願うばかりです!
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」はこんな人におすすめ
今作はアメリカで最大の映画レビューサイトである「ロッテン・トマト」にて映画評論家の93%、観客の98%が高評価を残した脅威の作品です。
過去のシリーズから同じ俳優が同じ役として出演するのも前代未聞で、歴史に残る作品といってもいいでしょう。
そんな「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」はこんな人におすすめ。
- スパイダーマンが好きな人
- MCUが好きな人
- アクションが好きな人
- 感動の涙を流したい人
スパイダーマンやMCUが好きな人が楽しめるのはもちろんのこと、紹介したミラー・ディメンションの映像美やゴブリンとの戦い、スパイダーマン3人の連携プレイはかなり興奮します!

最先端のCG技術はすごいですね。
また今作では涙を誘うシーンもたくさんありました。
スパイダーマンをただのヒーローアクション映画と思っている人にもぜひ観てほしい作品です。
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」はもはや「スパイダーマン:エンドゲーム」
以上、「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームを2回観た感想」でした。
上がりに上がったハードルをいとも簡単に乗り越えてきた本作。
今後も新たな3部作の製作が予定されているなど、楽しみは尽きません。

ポストクレジットシーンではシンビオートがMCU世界に一部残されていましたね!
このレビューを書いているうちにまた熱が高まってきたので、3回目は吹き替えで本作を鑑賞するつもりです。
ご一読ありがとうございました。それではまた!
画像引用元:MOVIEWEB
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